ニシヤマ研究所

思いついたことを研究する大学生のブログ

第六話『虹、虹、虹。』(ニシヤマ小話:その②)

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私はよく時々、空を見たくなります。

 

空が青く見えるのは、

太陽の光のうち、青の光だけが空気中のチリやホコリとぶつかり、

乱反射をしているから、なんだとか。

私はよく空を見上げます。

 

空は面白いです。

 

私は幾百と空を見上げてきましたが

 

一度として同じ空を見たことがありません。

 

空は、いつも私と違った表情を見せてくれるのです。

 

雲一つない晴天も

 

重たく冷たい曇天も

 

どんな空も私は好きです。

 

 

特に、空が時に見せるというのは格別に好きです。

 

虹は天と地を結ぶ懸け橋です。

 

わたしは、虹を探します。

 

 

 

」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」

 

ぼくの両親が結婚する以前、

 

父は母をよくドライブに誘いました。

 

カーソングは決まって荒井由実でした。

 

父はそれ以外聴かない主義でした。

 

母曰く、

 

「あの人、コレ!って決めたら、それっきりだから。(笑)」

 

だそうで。

 

 

ぼくも子供のころ、父親の車に乗ると、

 

松任谷由実の『天国のドア』がヘビーローテーションしていましたので

 

今でも松任谷由実の曲を聴くと

 

当時見ていた車窓からの景色と、運転をする父の後姿を思い出します。

 

父と母が、交際を始めて一年経つか経たないかくらいのことです。

 

ドライブデートをしていた、ある日のことでした。

 

運転中に、「あっ。」と一つ、何かを思い出したように

 

父は突然、道端に車を止めました。

 

「何かあったんですか。」という前に

 

父は車から飛び出し、

 

無言で彼方を見据えていました。

 

そこで一言、ポツリと。

 

「虹…、出てますね…!」

 

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朝から降り続いていた雨は、いつの間にか止んでいて

 

少し空を見やりますと、大きな虹が一本パアンっと架かっていました。

 

しかしこのとき、母は彼方に見える虹よりも、

 

その彼方の虹に思いを馳せる父の姿を唯見つめていました。

 

漸くこの瞬間、母は今この状況の滑稽さに気づき、

 

笑いが込み上げてきたそうです。

 

 

 

「ホンっト、おかしいでしょ?

 

あたし笑っちゃってさ、

 

あんなキラキラした目で、虹を見る大人。

 

他にいるかしらって。

 

しかもデート中に

 

車も止めて、よ?

 

もう、初めて動物園に来た子供みたいな目をしてたの。

 

 

 

 

そのとき思ったよ。

 

ああ、この人しかいないって。

 

この人と結婚しようって。」

 

 

 

 

それが、僕の母が父と結婚しようとおもった最大の決め手であるとは

 

ぼくの口からは言い切れませんが

 

恐らく、あの日のことは今でも忘れられないくらい

 

素敵な思い出なのだろうと思いました。

 

 

」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」

 

 

虹を見ると、この話を思い出します。

 

父はあの時、なにを想っていたのでしょうか。

 

母に、あの綺麗な虹を見せたかったのでしょうか。

 

それとも、自分の中の、少年のような好奇心に

 

ただ身を任せていたのでしょうか。

 

 

 

私も空を見上げれば、

 

誰かの心を動かすことが出来るでしょうか。

 

 

 

私もあの虹が、父と母を繋いだように、

 

 

誰かの心を繋ぎ止めることが出来たでしょうか。

 

 

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-------------虹、虹、虹。

 

第五話『戦士』(お料理研究会:ブリ大根)


ニシヤマ「俺が『爆裂ブリ大根隊長』で、

こいつが『超高額大根』ってやつだ。」

 

ブリ「は・・・?」


ニシヤマ「ブリ…、お前が大根と一緒に煮えてくれるなら…、

俺はもう…、酒のツマミに困らずに済むんだ、わかるだろ?」


ブリ「は!?いや待て、全然わかんねえぞ!?」


ニシヤマ「だから!こいつと一緒に煮えてくれって言ってんだよ!

急な話でスマンが、今からだ。」


ブリ「…。

お前さぁ、疲れてんだよ。

なぁ…?ダイコン…。

こうなってもおかしくないくらい、大変だったんだろ?」

 

ダイコン「あ…あぁ…そうだよ!ニシヤマは疲れているんだ!」


ニシヤマ「…。」


ブリ「大体なぁ~!お前がブリ大根を作りまくった

『爆裂ブリ大根隊長』なら、

なんで、こんな真夜中に作らなきゃなんねえんだ?

あれ、死ぬほど時間かかる、しかも冬の料理だろ…?

旬でもねえのに、そんなこと言って、俺が

「はい、煮えます」って頷くわけがねえだろ。」

 


ニシヤマ「…。

そうか…、

その通りだよな・・・。

何を考えているんだ…、俺は・・・。

本当におかしくなっちまったのか・・・。」


ブリ「とにかく、冷蔵庫に戻るぞ…。」

 


ニシヤマ「…。


きっと…、

 

青森(ここ)で長く自炊(つくり)すぎちまったんだな…。

 

新鮮な食材に囲まれて…。2年も暮らしたせいだ…。

 

俺はガキで…、何一つ知らなかったんだよ…。

 

こんな旨い料理があるなんて知らずにいれば…。

 

俺はこんな半端なクソ野郎にならずに済んだのに…。」

 

ブリ「…?」

 

ニシヤマ「もう俺には…、何が正しいことなのかわからん…。」

 

ニシヤマ「ただ…、俺がすべきことは、

自分の経験や選択したレシピに対し…、


戦士として…、最後まで責任を果たすことだ!」


ブリ「…!?」


ダイコン「ニシヤマ…!!やるんだな!?今…、ここで!!!


ニシヤマ「ああ!

料理は今!!

これに決める!!

 

ブリ「ニシヤマ…、ダイコン…。」

 

ブリ「この…、

うらぎりもんがぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!!」

 

 

」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」

 

 

はい、とんだ茶番でした。

 

元ネタがわからない人にとっては苦痛でしたね。

 

すみません。

 

ということで、ニシヤマ研究所、お料理研究会。

 

記念すべき初回は煮物の王「ブリ大根」、

 

しっかり作っていきますよ。

 

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【食材】

ブリ(あら) 2パック
大根 1本

【調味料】


昆布醤油
砂糖  
顆粒だし
しょうがチューブ
・・・・全部適量(細けぇこたぁいいんだよ

 

 

 


まず、ダイコンの下処理をしましょう。

 

洗って、2、3cmに輪切りして、皮向いて、面取り!

 

 

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簡単ですね。

 

ココで時短術。このまま煮ても染みるのに時間がかかるのでひと工夫。

竹串でメった刺しにします。こうすることで表面積が~云々。

 

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次にタッパーかなんかにダイコンを入れて水を入れます。

浸るか浸らないかくらい?んでもって米粒をパラパラ。匂消しです。

レンジで10分くらいチン!「下茹で」ってやつですな。

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その間にブリの下処理もしちゃいましょう。


ブリの下処理は簡単です。

ブリのあらを熱湯にくぐらせましょう。

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くっさ!!!!

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灰汁すご!

これで煮崩れ防止。と、生臭さを消します


さーて次々!

 

 


鍋に水600mlくらい?いれて、ブリと大根、しょうがチューブをぶち込みます。

 

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とおもったらしょうががねえ!!

 

あとでいれよ・・・。

 

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・・・・。

きゃ、キャパシティとは????

ええいままよ。、

ともどもぶち込んで点火!

 

 

あ、味付けしますか、

 

僕は昆布醤油がすきなのでそれをベースにしたいと思います。

 

ドボドボ。

 

味見。

 

どぼぼ、

 

味見。

 

イイ感じ。

 

 

どぼぼぼ

 

砂糖


どばさあ

 

顆粒だしバサッ

 

味見。

 

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・・・・。

まあこんなもんやろ!

 

あ、しょうがいれないと・・・。

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えいや。

 

 

 

暫くに煮て

灰汁が出てこなくなったら…。

 

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落し蓋をしてまたしつこくじっくり煮ます。

 

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大根がまあまあ茶色くなったら

 

火を止めて

 

放置!

 

冷めるときに味が染みていくんだとか。へー。

 

ダイコンに味が染みたら完成!


僕はビタビタにしみてるのが好きなので

このまま朝まで放置しま~す。


おいしくなあれ~。

第四話『YAKEKUSO』(わらしべ長者:その③)

ブログをご覧の皆様ごきげんよう

 

最近、我が研究所の被験体が

 

被験体であることに誇りを持ち始めて

 

若干引いております。

 

所長のニシヤマ研究所です。

 

さて、今回はわらしべ長者:その③をお送りいたします。

 

前回波乱を巻き起こしました「ふりかけの変」によって、

 

一時はどうなるかと思いましたが女神によって無事「焼スルメ」に着地致しました。

 

さて今回はどうなるでしょうか。

 

それでは続きをどうぞ。

 

――――――わらしべ3日目。

 

「焼スルメ」からスタート。

 

手あたり次第に知り合いを見つけては、

 

「おい、焼スルメ食わねえか」

 

言葉の砲丸投げを致します。

 

中々成功せず、ついには食堂でブースを開いてしまう始末。

 

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多分恐らく食堂で個人でブースを開いたのは、

 

ましてやデカデカと「わらしべ長者挑戦中!」と書かれた

 

やっすい即席ポップを焼スルメとともに掲げたのは

 

歴史上世界で私一人だけでありましょう。

 

さすが狂人。やることが違う。

 

しかし当然、そんなもので人が「交換したい!」となる筈がなく、

 

 

誰も来ない。

 

 

所長。悩みます。

 

「さくらまつりで、交換したら?お酒の席だし、ツマミ欲しくなるでしょ。」

 

なるほど。

 

たまにはいいこと言うじゃないか被験体1。

 

偶然にも明日はサークルの花見。

 

天気も良好。他の花見客もたくさんいる(はず)。

 

被験体1から助言をもらい、明日行われるサークルの花見に賭け3日目は終了。

 

 


―――――わらしべ4日目。

 

 

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うーん、惨敗!w

 

 

 

知らない人に声をかけるのってかなり度胸が必要ですし、

 

初対面の人に「おい焼スルメいらねえか」はハードルが高い!

 

結局、サークルの花見内でわらしべ長者の話を持ち掛け、

 

「焼スルメ」→「チョコレート(ミント味)」に変換してもらいました。

 

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A先輩、ありがとうございます・・・。

 

 

――――わらしべ7日目。

 

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懲りずに、また、さくらまつりへ。

 

ちょうど新歓期ということもあって、大学生がちらほら、

 

知り合いを見つけては片っ端から声を掛けますが、

 

「交換できそうなものは持っていない。」

 

とのこと。

 

 

今日は交換0かなあ。

 

弘前城をあとにしようと駐輪場に向かっていた時でした。

 

 

「先輩!なにしてるんですか!」

 

 

そこには高校の弓道部時代の後輩が!

 

何たる偶然、同じ大学にいるとはいえこのタイミングでとは!

 

(や、やるしかない!)

 

「なんかぁ!!こうかんしてえええええええええ!」


「ええ・・・。なんかあるかなあ・・・。(ゴソゴソ」

 

 

「あっ・・・。これは。」

 

彼のカバンから出てきたそれは・・・。

 

 

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あったかいお茶の冷えたやつ!!!!!!!

 

 

ええい、この際何でもいい。

 

半ば強引に交換。

 

やったぜ!!!!

 

ありがとう!!!(YAKEKUSO

 

※後輩は割と喜んでいました。(たぶん)

 

 

――――わらしべ8日目。

 

 

「…ってな感じで、わらしべ長者やってんだよね。」

 

 

本日はゼミの友達に交渉。

 

 

「へえ、面白いね。」

 

「なんかと、交換してくんない?」

 

「うーんでもいま、あるかなあ。あ、これでいい?」

 

 

彼のカバンから出てきたのは、

 

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ピッカピカのマウス。

 

 

まさか、このエヴァンゲリオンみたいなスタイリッシュなマウスを…?

 

 

所長、さすがに焦ります。


「えっ!?まじで?これ使わねえの!?」

 

「え、うん。」


話を聞くと、マウスをなくして新しいのを買ったものの、

前に使っていたのがすぐ見つかり、処理に困っていたようで。

 


生協で980円らしいです。しかもBluetooth


価値が9倍近く跳ね上がった・・・。


た、楽しくなってきたぜ・・・。

 

 

----------------------------------

 

わらしべ長者開始から一週間、

 

バッククロージャ―が、高機能マウスに。

 

いやあ、なんて面白いんでしょう。

 

そ、そろそろ見知らぬ人とも交換しないとな・・・。

 

コミュ力がたりない・・・・。

 

と、いうことで、

 

エヴァみたいな高機能マウス。

交換相手募集してます。

 

 

 

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__________________

 

バッククロージャ― → たばこ(1本)→ 駄菓子(ヤングドーナツ) → ふりかけ → 焼スルメ → チョコレート(ミント味) → 温かいお茶の冷めたやつ → 高機能マウス

 

第三話『Remember 275 . 』(ニシヤマ小話:その①)

ブログをご覧の皆様ごきげんよう

 

思いのほか当ブログの反響が大きく、

 

ブロガーとしてのモチベーションがブチあがっております。

 

所長のニシヤマ研究所です。

 


今回は、昨年9月に、私が体験したある小話を、

 

1つご紹介したいと思います。

 

 

タイトルの時点で抱腹絶倒をキメている方もいるでしょうが、

 

どうぞ最後まで、世にも奇妙な滑稽話。

 

 

『ニシヤマ小話』にお付き合いください

 

_______________________________________________

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我々の棲む、天の川銀河・太陽系第三惑星である地球という星は、


「海」と呼ばれる、地表のおよそ7割を占める巨大な湖に覆われています。

 

そして、その巨大な湖の99.6%は,

 

「水」とよばれる、

 

無味無臭、無色透明の流動体で構成されており、

 

それは生物の生命維持活動に、絶対になくてはならないものです。

 

 

その生物の中の、食物連鎖の頂点、私たち「ヒト」は、

 

歴史を通じて、より便利に水を取得し、

 

利用する装置・設備を考案しました。

 

 

今から約4000年前、

 

バビロニアで生まれたとされる“それ”は、

 

後にこう呼ばれました。

 

 

「水道」と。

 

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2017年9月半ば。

 

大学二年生の夏休みも折り返し。


あと二回しか来ない(であろう)大学生の夏休みを、

 

惰眠でむさぼる日々が過ぎていった頃。

 


僕は今月、二週間の帰省を終え、充足感に満たされていた一方、

 

明日のアルバイトが特別憂鬱で、何かいいことが起きないかと、

 

天井を見上げていたまさにその瞬間。

 

 

突然、見計らったように、家のインターホンが鳴りました。

 

身に覚えがない…。動揺が全身を駆け巡ります。

 

 

(宅配便でも頼んだか?)

(もしかして宗教勧誘か?)

(はたまた日本放送協会か?)

 

 

居留守を使うわけにもいかないので、

 

私は鉛のような重い体を起こし、

 

ありったけの怪訝を、テレビモニターに注ぎました。

 

 

そこに映ったのは、帽子を被った、作業着姿の男。

 

 

カツン、カツン。と

 

持っている細長い鉄の棒を地面に打ち付けています。

 

 

「…どちらさまでしょうか?」

 

「あ、どうも。こちら、ニシヤマさんのお宅で間違いないですかね?」

 

 

「はい。そうですけど。」

 

「私、弘前上下水道の者です。


お宅の水道計メーターが、今月異常な値を示していたのでお伺いしました。

 

 

(水道計のメーターが異常な値?)

 

(一体どういうことだろう・・・。)

 

(水道を使いすぎた・・・?)

 

(いや、そんな訳はない。僕は今月、2週間帰省していた。)

 

(なら、水道管破裂で漏水?そんな馬鹿な、今は夏だ。)

 

(まいったな。今月ピンチなのに・・・。)

 

(1万くらい行くのだろうか・・・。)

 

 

真実を知りたくて、玄関のドアをガチャリと開けます。

 

 

「あ、どうも。えーっと。その、水道の使用量についてなんですけどもぉ。」

 

 

男は、手に持った「水道利用のお知らせ」を読み上げます。

 

 

「先月の水道使用量が、6t。」

 

 

「6t!?」

 

 

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思わず声に出てしまいました。

 

水量6t、すなわちアフリカゾウ1頭分に相当します。

 

 

「そんなに驚く数字でもないですよ。(笑)

 

ウチは、10tまで定額で、2991円なんです。」

 

 

!?

 

なんと。アフリカゾウ約2頭まで定額とは。

 

普段使っている水って、そんなに多いんですね。

 

もっと大切に使わなきゃ。

 

なんて言ってる場合じゃありません。

 

 

 

「え、じゃあ、今月は・・・。」

 

 

「ええと、今月の水道使用量がですねえ・・・。」

 

 

 

 

 

 

275t・・・、ですね。」

 

 

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ドドドドドドドドドドド!!!!!!!!!!!!

 

 

瞬間、脳内に荒々たるサバンナの大地が広がり、

屈強なアフリカゾウが群を成して私の未来を蹂躙していきました。

 

 

「に、275tですかあ・・・?」

 

 

パワーワードに圧倒され、意気消沈。

 

恐らく今後275tという数字に巡り合うことはないでしょう。

 

いやいや、圧倒している場合ではありません。

 

問題は値段でございます。

 

私は、IQ4の頭をフル回転させました。

 

 

(じ、10tまで、定額2991円だろ・・・?)

 

(10tあたり3000円とすると・・・。)

 

(は、80000円!?)

 

(嘘だろ!?そんなの払えっこない!)

 

 

どうか、救われてくれ。

 

 

「あの、それで、料金は・・・。」

 

 

 

 

 

 

 

 

「14万円です。」

 

 

 

 

 

 

 

グ、グララァガァーーwwwwwwwwwwwwwっっ!!!!!

 

 

 

 


「これからどうやって生きようか」

 

と考えていた人間が

 

「今からどうやって消えようか」

 

 

と考え始める瞬間でございました。

 

私の人生は水によって終止されるのであります。

 

 

「まあ、漏水かもしれないので、一応検査しますね。」

 

 

日を改めて、漏水の検査が入りましたが、

 

お察しの通り、漏水ではありませんでした。

 

 

「おかしいですねぇ・・・。

 

今月家あけてましたか・・・?」

 

「まあ、2週間ほど・・・。」

 

「ふうん。にしてもこの量は・・・。ううん・・・。」

 

 

「わっかんないなあ・・・。」

 

 

「まあ、多分。理由は何であれ、14万は学生には払えないと思うから、減額してくれると思うよ。」

 

 

 

 

 

 

 

結局、原因不明で処理され、

 

水道料金も14万円から1万円に減額されました。

 

 

(いや、それでも1万円は痛いわ・・・。)

 

 

・・・・・・・

 

 

因みに後から計算してみたところ、

 

275tは大学生活4年分の水量だそうです。

 

そして、仮に、帰省していた2週間に

 

その水量が出ていたとしたら、

 

1秒で500mlペットボトルが一杯になるほどの

 

水勢がなければならないそうです。

 

 

・・・・・・

 

 

アフリカゾウ約50頭に蹂躙された未来は、

 

 

とても輝かしいとは言えませんが、

 

 

今でも正しく私を導いていることでしょう。

 

 

皆さん、くれぐれも「水」にはご注意を。

 


Remember 275 .

 

 

 

 

 

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第二話『罠』(わらしべ長者:その②)

ブログをご覧の皆様、ごきげんよう

 

 

所長のニシヤマ研究所です。


今回はわらしべ長者:その②をお送りします。


前回ひょんなことから手に入れたバッククロージャ―から
物々交換を繰り返してわらしべ長者になろうということで
この企画がスタートしたわけでございます。

 

さて、バッククロージャ―は一体何と交換されるのでしょうか。

 

 

 

----------わらしべ開始2日目。

 

 

なんと2日目にして早速交換が!


お相手は同じサークル員の同期の方Iさん。

 

サークルのことでちょっとお話をしていたのですが、


いつしかわらしべ長者の話に。

 

「バッククロージャ―、いらない?」

 


「いらない。」

 

 

 

即答でした。

 

しかし、あきらめきれないのが魔界出身のワタクシ。


しつこく、それでいて大胆にバッククロージャ―をプレゼンします。


(この時点でなかなかの絵面です。)

 

 

 

「じゃあ、そのタバコ一本と交換しない?」

 

 

 

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ということで、たばこ一本と交換しました。

 

 

記念すべき1回目の交換です。

 

 


銘柄は・・・。Pianissimo

 


ワタクシ煙草は吸わないのでわかりません。

 


とりあえず、一本頂きました。

 

 

といっても、たばこ一本むき出しのまま保管することもできません。


(折れてしまったら価値がなくなってしまいます。)


ので、一度家に帰って、

 

たばこ一本程度を保管できる小っちゃいハードケースはないか、


と探し回りました。

 

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ありました。

 

 

ええ、おっしゃりたいことはわかります。

でもこれしかなかったのです。
こうするしかなかったのです。

 

どう見ても竹串です。

 

ありがとうございます。

 

そんなこんなでひとまず一度目の交換は終了、

 

と思いきや、

 


たまたま大学にいた喫煙者の友人を発見。

 

タバコいらねえかと竹串のケースを出し、交渉。

 

 

「えぁ?ええ、まあ、これでいいならやるよ。」

 

 

と渡されたものがこちら。

 

 

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ドーナツ。

老若男女みんな大好きヤングドーナツでございます。

 

 


学内のコンビニで駄菓子を買ってきて、

そのうちの一つをたばこと交換してくれました。

 

 

※ここで、誤解を招くと思われるので書いておきますが、この物々交換は、喫煙を支持する行為ではありません。たばこは決して体にいいモノではありません。絶対にやめましょう。

 

 

バッククロージャ―が一本の煙草に、一本の煙草が駄菓子になりました。


ここで、(卑しいですが)、価値はどれくらい増加したか見てみましょう。

 

 

バッククロージャ―は、拾いモノなので0円です


たばこ一本は、相場から大体20円としましょう。


この駄菓子は、40円だそうです。

20円ずつ上昇しています。


これを100回繰り返せば2000円・・・。


0円が2000円・・・。これが錬金術というやつですか。

 

気をよくした所長は、2日目でなんとか値を3桁にしようと交換相手を血眼になって探し始めます。(ここでやめておけばよかったものを・・・。)

 

 

 

「おれ、こないだ弘前公園の堀にカメラケース落としたから、それでよければ駄菓子と交換するよ。すげえ臭いけど。」

 

 

 

と、高校来の友人Sくん。

 

なんとそのカメラケース2000円弱はしたそうです。

 

 

堀に落ちて仮に臭くなったとしても、

 

洗ってきちんと消臭すれば1000ほどの値はつくとのこと。

 

所長、大興奮です。

 

40円が1000円になるかもしれないのですから。

 

よだれが止まりません。

 

 

しかしそこでちょっと待ったの声が。

 


先ほどバッククロージャ―をたばこ一本に交換してくれたIさんと、

駄菓子のOくんです。

 

 

「急に値段が上がるのは、面白くないし。もうすこし段階を踏むべきだ。」

 

 

その言葉を聞いて我に返った所長。たしかに、わらしべ長者は、常に健全な心をもつべきです。いけないいけない。

 

 

「せめて、三桁を踏んでから、カメラケースと交換すべき」

 

 

と結論が出ました。駄菓子が40円ですので、次は100円相当のものを探そう、

 

 

 

 

 

 

とおもっていたそのとき、TwitterのTLにある書き込みが!!

 

 

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「ほしい人いませんか?」(大きいふりかけの写真)

 

 

!!!

 

 


これだ!!これしかない。

 

 

このふりかけは、100円相当だ!

しかも、見たところ、ローソンの限定商品!

これは交換するしかない!と、即リプ。

 

 

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「ほしい!」

 

 

「お、所長、例のブツと交換しやすか?」

 

 

こんなに面白いことがありましょうか。

 

こんな一日で、バッククロージャ―が100円相当のものになる。

 

きっとバッククロージャ―も喜んでいます。

 

 

小一時間後

 

 

「おまたせ!」

 

 

と交換相手Tさん登場。

 

 

そしてその手にはふりかけが・・・・。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

・・・・・・・ん?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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ンンンンンンンwwwwwwwwwwwwヒヒッヒヒヒッヒッwwwwwwwwwwwwwwwwwwヒヒヒヒャヤヤヤヤヤヤヤwwwwwwwwwwwwwwwヤヤwwwwwwwwwwwwwwwヤヤヤヤヤヤヤヤヤア”ア”ア”ア”ア”ア”ア”ア”ア”ア”ア”ア”ア”ア!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!

 

 


全然大きいふりかけちゃうやんけ!!!!!!!!!

 

 

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こういう感じで売ってるやつやんけ!!!!!!!!!!!

 

 

小刻みに震える脳内でその価値を計算したところ

 

 

 

 

 

 

 

 

10円。

 

 

 

 

 

ンンンンンンンwwwwwwwwwwwwヒヒッヒヒヒッヒッwwwwwwwwwwwwwwwwwwヒヒヒヒャヤヤヤヤヤヤヤwwwwwwwwwwwwwwwヤヤwwwwwwwwwwwwwwwヤヤヤヤヤヤヤヤヤア”ア”ア”ア”ア”ア”ア”ア”ア”ア”ア”ア”ア”ア!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!

 

 

 

 

 


神はやはり私の行いを許してはくれませんでした。

40円が10円になったと分かった瞬間阿鼻叫喚が会議室にこだましました。

その事実に驚愕したのは他の誰でもない、バッククロージャ―だったと思います。

 

神の、神による、あまりにも陰湿すぎるであります。

 

(まあ私が早とちりをしてしまっただけの話なのですが。)


でも仕方ありません、これもわらしべ長者

駄菓子を渡してふりかけを手中に収めました。

 

 

今日は10円で終了!

 

 

 

 

と思っていた、そのときでした。

 

 

 

わらしべ長者、どう?

え!ふりかけになったの!

じゃああたしも交換したい!」


曇天に一筋の光、女神が現れました。その女神の手には光り輝く・・・。

 

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焼スルメが・・・・。


ですが、ふりかけが焼スルメになるのです。
そしておそらくこれは三桁です。(卑しい話)

 

このチャンスを逃すわけにもいかず。

 

逆転サヨナラ本塁打


もう二度と高望みはしない、そして二度と早とちりはしないと心に決め、
丁寧にラッピングされた小さなふりかけを差し出し、清々しく一言、

 

 

「ぜひ、お願いします。」 

 

 

 

 

 

 

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バッククロージャ― → たばこ(1本)→ 駄菓子(ヤングドーナッツ) → ふりかけ → 焼きスルメ

第一話 『狂気の沙汰』(わらしべ長者:その①)

わらしべ長者というのがあります。

 

ある一人の貧乏人が、偶然手にした一本の藁を物々交換を経ていくにつれて、最後には大金持ちになるというお話です。日本では古くからあるおとぎ話でして、その原話は『宇治拾遺物語』『今昔物語集』に見られるのだとか。世界中にも似たようなお話があるようです。

 

物々交換の遍歴をみると、以下の通りになります。
わらしべ→わらしべwithアブ→ミカン→反物(呉服)→馬→屋敷

 

なるほど。

物々交換を何度も繰り返せば、高価なものになっていく・・・。
なんともロマンがあふれるおとぎ話でしょうか。
もし、これを現実の世界でやってみると、一体どうなるのでしょうか?

 

そんなことを思った人たちは、案外世界中を探せばいるわけで。

 

2005年、カイル・マクドナルドさんは、一個の赤いペーパークリップから「わらしべ長者」を夢見て、物々交換を始めました。

クリップは、魚の形のナンセンスなペンになり、そのあとはドアノブ、キャンプストーブ、発電機、パーティセット、スノーモービル、ヤークという町への旅行、車、レコーディング契約、米フェニックスの家に一年間住む権利、アリス・クーパーと半日一緒にいられる権利、KISSのスノーグローブ、ハリウッド映画に出演できる権利・・・。

そして一年かけた物々交換は、カナダのサカキュワン州キプリングという町の家にたどり着きました。

赤いクリップが家になる。現代のわらしべ長者となったマクドナルド氏は、生涯名誉町民の称号をも手にしたそうです。

 

さてさて、薄々感づいている方もいらっしゃるでしょうから、本題に入りましょう。

 


先日、弘前公園に行ったとき、偶然あるものを拾いました。(正確には、拾ったものを押し付けられたのですが。)


その、あるものというのがこちらでございます。

 

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俗にいう「パンの袋のやつ」です。

こいつ、実は名前があるそうで、「バッククロージャ―」というらしいです。(小さいくせに生意気な名前してます。)

調べてみると、アメリカ合衆国のクイック・ロック社の創業者であるフロイド・パクストンさんが発明したもので、特許はアメリカが取得しているらしいです。日本では日本法人クイック・ロックジャパン株式会社のみが製造しているのだとか。(生意気とか言ってゴメンナサイ。)

 

このバッククロージャ―から、ニシヤマ研究所の「わらしべ長者プロジェクト」を始めましょう。

 

偶然弘前公園に落ちていた「バッククロージャ―」、偶然貧乏人が手にした一本の藁。

なんだか共通しているところがありますし。

 

 

といっても、道端に落ちているバッククロージャ―と何かを交換してくれなんて、「ちょっと待った!」って話です。

少しでも、より良いものを、最高の品質でお届けするってのがスジだと思います。

 

ということで、洗います。

 

 

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道端に落ちているバッククロージャ―を家に持って帰って、食器用洗剤で洗って、洗濯ばさみでつまんで干す、こんなことをしている大学生が他にいるでしょうか。しかもこれを物々交換に出すというのだから、もう、狂気の沙汰でございます。今に始まったことではないですが。

 

 

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綺麗になりました!これで安心。最高の品質でお届けできます。

 

 

交換方法は、どうしましょうか。ネットで募集ということにしますかね。前述したカイルさんもインターネットを使って世界中の人に呼び掛けたそうですし。

 


物々交換したい方、お待ちしております。

 

条件は、「現代のわらしべ長者」であるカイルさんのものをお借りしましょう。

 

 

「もっと大きくて、もっといいモノ(Bigger and Better.)」

 

 

Twitterフェイスブックからご連絡ください。

 

 

 

 

 

さて、一体何になるのかな。

ニシヤマ研究所へようこそ

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ニシヤマ研究所へようこそ。

 

・本研究所は、思いついたことを研究プロジェクトとして立ち上げ、所長自らが体を張って取り組む「実践型研究」を採用しています。

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                                                                                                                aono_ichigeki

                              所長 ニシヤマ研究所